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「X]に研修後記を掲載しております。

生きていると「人生の通知表」をもらえる瞬間が数回訪れます。
人格を高めるマネジメント塾を始めるにあたり、この辺りについてお話をさせていただきます。

今回のお話

  1. 人生の通知表はいつもらえるの?
  2. 生き方は死に方に通じる
  3. 気付いた時が成長のとき

1.人生の通知表はいつもらえるの?

学生であれば学期末と決まっていますが、

社会に出ると、
・プロジェクトが終わるとき
・定年退職するとき
・人生を終えるとき
といった場面で、これまでの過ごし方へのフィードバック「人生の通知表」を頂くことになります。

他に、
・新たな契約がとれたとき
・銀行からの融資が決まったとき
・転職が決まったとき
・会社を売却するまでに成長させられたとき
・予期せぬことが起こったとき
etc…
といったあらゆる場面でも通知表をもらっているといえますね。

皆さんの通知表はこれまでどのようなものでしたか?

例えば、
携わっていたプロジェクトが終わるときに、
あなたと同じプロジェクトに関わることができてよかった。また是非一緒に!
と言ってもらい、

定年退職するときに、
素晴らしいお仕事ぶりやお人柄に励まされてきました。有難うございました!
と言ってもらい、

人生を終えるときに、
言い表せないほどの沢山の幸せを有難うございました!
と思ってもらえたらどんなに幸せなことでしょう。

こういう方々は恐らく自身が周囲に対して感謝や誇らしさ、幸せを願う気持ちであふれている事と思います。

2.生き方は死に方に通じる

臨済宗 円覚寺派管長の横田南嶺老師が、ラジオ配信で静岡市の宝泰寺 住職 藤原東演 和尚の新刊本『自分らしい死に方』という著書を紹介しておられます。

その中で紹介されている「痔の手術の名医といわれる老先生」の話が興味深いということでお話頂いているのですが、大いに納得するものだったので紹介させていただきます。

 老先生の言葉を引用しますと、
「何人もの直腸がんの重症患者さんも長年診てきたんだが、 およそ二種類に分かれると気づかされた。 こんな重い病気なのに、よくまああんなに明るく、みんなにありがとうと言えるなあという、心がとても穏やかな患者さんがいる一方で、聞くに堪えられない文句や愚痴を言って、家族の方や看護師さんを困らせる、とてもわがままな患者さんがいるんだよ。

 どうしてこんなに違うのかと、患者さんを観察してきた。
 看護師にも話を聞いてきた。 その結果、わかったことがある。
 わがままな患者さんは、これまでの人生も自己本位だった人が多いということだ。
 言いすぎかもしれないが、わがままに生きてきた人は、わがままな死に方をするんだ。
 落ち着いて静かに死を迎える患者さんは、人のために何か役立つようなことをしてきた人が多いようだ。

 誠実に生きてきた人は、最後まで思いやりがある。
いい人生だったんだろうと思う」

今朝、こちらの話を頂き、人のために役に立つ、利他で豊かな過ごし方ができれば…
志を共にする皆様とご一緒に人格を高めていけたら…と強く思ったのでした。

3.気付いたときが成長のとき

仮に、これまで
 ① 取引取引先に接待を要求し、自分ばかりが得することに終始していた
 ② 上司にはいい顔をしながら、取引先や部下に罵詈雑言の嵐だった
 ③ 社員を「あいつらバカだから」と言ってしまっていた
 ④ 自分の考えが何より正しいと疑わず、自分と考えが違うものを否定しまくっていた
 ⑤ 部下への叱責がきつく、心を折ってしまっていた
 ⑥ 不平不満・文句ばかり言っていた
といったことがある方は寂しい通知表になってしまいます。

例えば、

とある①+②だった方のケース

本来であれば退職後に取引先から声がかかるような要職についておられたのですが、一切声がかかることなく知り合いの会社に再就職したものの、そこでも文句を言い続けておられます。
その方の余計な一言は「あいつらバカだから…」

→ 「今のままでは孤立する」という通知表を頂いてもなお、気付いておられないようです。
もしかしたら気付いていながらも、変わり方が分からないのかもしれません
会社や部署によっては、周囲が盛り立ててくれることもありますが、その理由はビジネスに繋がるお立場だからですね。
そのお立場で人間性が豊かであったなら、どんなに素敵なNextステージが待っていたことか…
でも今からでも間に合います。
人生のNextステージに向けて感謝を伝えるのに手遅れはありません。

とある④の経営者の方のケース

社長を除いたSNSグループを社員が作っておられます。議題にのぼるのは「社長の人間性について」
社長の余計な一言は「ちっ、つまんねーな、まだそんな考え?」

→この方、一度ご自身が立ち上げた会社を出ておられます。
スティーブジョブズのようですね。
スティーブジョブズも人間性の問題でapple社を解任されたといえますが、幾つかの挫折を経て変わったようです。
Nextの資金が限界に達した当時の広報マネージャーだったカレン・スティールさんは「スティーブはあの経験で謙虚になったと思います。必要なら頭を下げて詫びたいとまで言うようになりました。過去、傷つけたひとたちに、申し訳ないと思える人間に変わったのです」と話されています。

こちらの経営者の方も気付けるといいなと祈る気持ちです。
もちろん、この方も気付いていながら変わり方が分からないのかもしれません

ちなみに、私自身もかつて④の「自分の考えが何より正しいと疑わず、自分と考えが違うものを否定しまくっていた」タイプで職場で先輩方にたてつくことも多くありました。
そんな私でしたが育児休暇を経て職場復帰し、皆さんへの感謝があふれたとき、不思議な感覚になりました。
脱皮したというのか、ツキものがはがれたというのでしょうか。
それからは、これまでの反省も含めて恩返しがしたくてたまらなくなり、早朝の掃除とお茶出し、嫌なことこそ率先して…と穏やかな心持ちで過ごせました。
職場の皆さんはどうしたの?と不思議に思ったかもしれませんが、これまでの自分の荒ぶりを想えば、時間をかけて行動で示していくしかないと誓ったのでした。

そう、これまでの言動を思い直して急に変わろうとすると、周囲はザワつきますね。
「今さら?」
「気持ち悪い!」
「何かあったんでしょ~!」
と。

それでもいいのだと思います。
全然いいのだと思います(^_-)-☆

続けていくことで、確実に自分と周囲に変化がおきます。
何より利他で過ごすのは、とても気持ちの良いことです。
どうやら、周囲が敵になるのも味方になるのも自分次第のようですね。

「人生の通知表」をNextステージに繋げて参りましょう!

最後までお読み頂いて有難うございました。

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